始まりと多様性の中で ― それぞれの旅路に寄り添うということ。世界文化多様性デーなどを踏まえて

「Goods-Bye」からのお知らせ・ラブドール処分屋店主の雑記

今日は5月21日。
毎日がただ静かに過ぎていくように見えても、暦をめくるとそこには、いくつもの“記念日”が息づいています。今日はとりわけ、人生の出発や多様性の受容、挑戦する勇気といった、私の心に深く響くテーマが並んでいました。

まずひとつ目は、「小学校開校の日」。
今から156年前の1869年、京都にて日本で最初の近代小学校が開校した日です。
当時、まだ多くの人が文字も読めず、学ぶということが一部の特権だった時代に、「誰でも等しく教育を受けられる世の中を作ろう」という思いで、地域の人々が力を合わせて校舎を建てたのだそうです。

小学校とは、まさに人生の第一歩の象徴です。
黒板の前で教わる知識だけでなく、友達とぶつかり合った記憶、発表の緊張、給食の時間の温かさ。そこには「人としての礎」が確かに存在していました。今でも通学路のランドセルの列を見ると、その未来へのまなざしに背筋が伸びるような気持ちになります。

そして今日は「リンドバーグ翼の日」でもあります。
1927年のこの日、アメリカの青年チャールズ・リンドバーグが、史上初めて大西洋無着陸単独飛行に成功しました。
わずか25歳の若者が、小さな飛行機で33時間余り、ニューヨークからパリまで、たった一人で空を飛び続けたのです。

技術も未熟、天候予測も乏しい時代に、見えない空の果てへと自分のすべてをかけて挑んだリンドバーグの姿は、「不可能だと言われたことをやってみせる」人間の力を象徴しているように思います。

人生の中では、時に「誰にも理解されないかもしれない」「やめておいた方がいい」と言われることに、自分ひとりで挑まなければならない場面があります。その孤独のなかで、それでも前へ進むことの尊さを、彼の挑戦は教えてくれます。

そして今日3つ目の記念日は、「世界文化多様性デー」。
私たちが暮らす社会には、様々な価値観、文化、性別、宗教、思考、生活の形があります。多様性という言葉は使い古されたようにも思えますが、それは決して“便利な標語”ではなく、“誠実な努力”の積み重ねの上に築かれていくものです。

異なるものを否定することは簡単です。
けれど、それを認め、受け入れ、共に生きるという選択をするには、想像力と敬意が要ります。
そしてその積み重ねが、世界の穏やかさを保つ力となるのです。

この3つの記念日が教えてくれるのは、
「誰もがそれぞれの旅路を持ち、その出発点も、目指す場所も、歩き方も違う」ということ。

そんな多様な人生に、私は毎日の仕事の中で静かに触れています。
私は、ラブドールの処分をお手伝いする仕事をしています。
他人から見れば「特殊」と思われるこの仕事ですが、私にとっては、ひとり一人のお客様の“物語の節目”に寄り添うことだと感じています。

ご依頼をくださる方々の多くは、さまざまな思いを抱えています。
「誰にも話せなかったけれど、ようやく整理を決めました」「長く一緒に過ごしたけれど、これで区切りをつけたい」――
そのどれもが、まぎれもなくその人だけの人生の航路です。

私の仕事は、それを否定もせず、詮索もせず、ただ丁寧に受けとめること
どんな過去があったとしても、「これからを前向きに生きていきたい」という思いに、そっと背中を押せるような存在でありたいと思っています。

なお現在も、ラブドール専用の特注段ボール箱の制作を承っております。
サイズや形に応じて自由設計が可能で、納期はおおよそ1週間から10日ほど。お客様のご希望に沿って、周囲に気を使わず、安全にご利用いただけるよう配慮しております。

教育のはじまりに思いを馳せ、偉大な挑戦に敬意を抱き、多様な生き方に静かに寄り添う――
そんな記念日が重なった今日。

私は、今日も変わらず、小さな相談を一つ一つ大切に受けとりながら、誰かの「新しい一歩」の支えになれるよう、静かにこの仕事を続けていきたいと思います。

どうぞ、安心してご相談ください。
あなたの人生が、あなたらしく続いていきますように。

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