今日、6月26日は、世界の価値観が変わった日でもあります。
ひとつは、今からちょうど80年前の1945年――
戦争という惨禍を経て、世界がもう一度つながり直すために誓い合った「国連憲章調印記念日」。
そしてもうひとつは、2015年、アメリカ合衆国で歴史的な判決が下された「同性婚法制化記念日」。
この2つの出来事は、まったく異なる場面でありながら、どちらも人と人との“違い”を超えて、尊重し合う未来を創るという意志の象徴です。
国連憲章が調印された日、世界は一つの約束を交わしました。
それは、「力ではなく話し合いで」「支配ではなく協力で」――
争いを避け、平和を築くために、違いを認め合う枠組みを作ること。
あらゆる国が、文化も価値観も異なる中で、互いに並び立ち、共存していくための“憲章”は、
現代を生きる私たちにも、なお新しい示唆を与えてくれます。
一方、2015年6月26日、アメリカの最高裁判所は、
「愛は愛である」という価値観を、法律として認めました。
同性婚を禁止していた州法を違憲と判断し、全米で同性婚が合法化されたその日、
多くの人々が涙を流し、抱き合い、自分たちの存在が初めて“国に認められた”という感動を分かち合いました。
「理解されない」「認められない」「受け入れてもらえない」
そんな思いに耐えてきた人々にとって、この判決は、
生きていてよかったと思えるほどの、大きな一歩だったのです。
私が日々向き合っているラブドール処分のご依頼も、
まさにこの「見えない偏見」や「言葉にならない孤独」と隣り合わせの仕事です。
処分を希望されるお客様の多くは、
「誰にも言えないまま何年も抱えていた」
「処分方法が分からず、罪悪感のような気持ちでいた」
そんな胸の内を、そっと明かしてくださいます。
ラブドールは単なる“物”ではありません。
孤独な時間を埋めてくれた存在だったり、心の支えだったり、
人には言えないけれど、たしかに人生の一部を彩っていたものです。
それを手放すという決断には、**清算だけでは語れない“葛藤”や“寂しさ”**がにじんでいます。
だからこそ私は、
この仕事をただの「廃棄」ではなく、「心の整理」として受けとめています。
誰にも言えなかった思いを、誰かに笑われることなく、そっと預けられるような存在でありたい。
多様な価値観を受け入れるというのは、そういう“静かな受容”の繰り返しなのだと、日々教えられているのです。
処分をご希望の際は、サイズに応じた特注の段ボール箱も承っております。
外装の配慮はもちろん、梱包の方法なども丁寧にご案内いたします。
納期は約1週間程度、人に知られたくないというお気持ちにも最大限配慮しておりますので、どうかご安心ください。
今日という日、
世界が「戦わずに理解する」ことを選び、
個人が「誰を愛してもいい」と認められた記念日に、
私自身も、もう一度心を新たにしました。
――どんな人生にも、その人にしかない物語がある。
――誰かの“違い”を尊重することは、その人の尊厳を守るということ。
そうした思いを胸に、私はこれからも、
人知れず抱え込んできた方々の声なき声に、静かに寄り添ってまいります。
本日も営業しております。
誰にも打ち明けられなかった想いでも、どうか安心してお話しくださいませ。
それぞれの心の旅路が、少しでも軽やかに前に進めるよう、精一杯お手伝いさせていただきます。