ナショナル・カミングアウト・デーとラブドール処分に関すること

「Goods-Bye」からのお知らせ・ラブドール処分屋店主の雑記

今日は10月11日、ナショナル・カミングアウト・デーと国際ガールズ・デーが重なる日です。可視化を通じて連帯を育む日と、女の子の権利と可能性に光を当てる日が同じ暦に刻まれていることに、毎年のように深い意味を感じます。どちらにも通底しているのは、「名前を与え、声を届け、居場所を確かめる」という営みです。言葉にできなかったことを言葉にする勇気、届かなかった場所へ手を伸ばすための環境、そしてそれを支える周囲のまなざし――それらがそろったとき、人は初めて安心して一歩を踏み出せるのだと思います。

カミングアウトは、誰かに宣言するイベントではなく、自分の輪郭を丁寧に引き直すプロセスだと感じます。伝える相手やタイミングは人それぞれで、沈黙を選ぶこともまた尊重されるべき選択です。大切なのは、「言っても言わなくても、あなたの価値は変わらない」と伝え合える関係性がそばにあること。私たち一人ひとりが、打ち明けられたときに慌てず、驚かず、相手の言葉の速度に合わせて寄り添えるよう、日頃から自分の中の偏見や思い込みを洗い出しておくことが求められているのでしょう。

一方で、国際ガールズ・デーが教えてくれるのは、女の子たちの毎日がどれほど環境に左右されやすいかという現実です。教育の機会、安心して学び働ける場所、暴力やハラスメントのない空間、身体についての知識と選択権、そして夢を語っても笑われない空気。どれかひとつが欠けても、可能性は簡単に削がれてしまう。だからこそ、身の回りの小さな場面から整えていきたいのです。例えば、教室や職場で当たり前のように使ってきた言い回しを見直してみる。名簿やフォームの性別欄を確認し、必要以上に二分法に縛らない。部活動や習い事の「らしさ」にとらわれず、挑戦の機会を広げる。ほんの些細な改善でも、積み重ねれば風向きは変わります。

この二つの記念日が並ぶとき、私は「交差点」を思い浮かべます。女の子であり、同時にLGBTQ+の当事者でもある人たちが立っている交差点です。彼女たちは、性別にまつわる固定観念と、性的指向・性自認・性表現に関する偏見という二重の壁に向き合わされています。だからこそ、私たちが掲げる「誰も取り残さない」という約束を試されているのは、まさにこの交差点なのだと自戒します。支援を考えるときには、どの立場の人を想定しているのか、誰の現実が想像から漏れていないか。「女の子のため」「多様性のため」という広い言葉ほど、具体的に分解していく慎重さが必要です。

今日、私ができることは小さくてもはっきりしています。まず、聞くこと。聞くときは、相手の言葉を途中で整えないこと。次に、学び続けること。分からない概念に出会ったら、そのままにせず調べ、言い換えを増やしていくこと。そして、場をつくること。日々の会議や雑談でも、発言機会や功績の見え方に偏りが出ていないかを点検し、紹介の順番や称賛の言葉に無意識の差を持ち込まないように気を配ること。これらは派手さのない小さな実践ですが、居心地のよい空間を育てる土台になります。

思い返すと、私たちが本当に救われたと感じる瞬間は、大きなスローガンよりも、静かな態度や具体的な配慮に支えられていることが多い気がします。遅れてきた人に席を空ける、躊躇している人に「ここにいていい」と目線で伝える、説明を一度で終わらせずに別の言葉でもう一度試みる。そんな“ささやかな可視化”の積み重ねが、いつの間にか安全地帯を広げていきます。カミングアウトという「語り」、ガールズ・デーという「機会」。二つの記念日は、私たちがその安全地帯をどれだけ丁寧に育てているかを、年に一度点検する日でもあるのだと思います。

誰かが自分の名前で呼ばれ、夢を口にし、好きな服を選び、安心して笑える。その当たり前が当たり前であり続けるように。今日の学びと気づきを、明日の言葉遣いとふるまいに確かに落とし込みたいと思います。可視化は勇気、機会は希望。その二つが同じ日に重なることに励まされながら、私もまた、目の前の小さな交差点で立ち止まり、耳を澄ませ、手を差し出すことから始めていきます。

さて。ラブドールの処分については、「誰にも知られずに進めたい」「どこから手をつければよいのか分からない」というお声を多くいただきます。当方では、そうしたお気持ちに寄り添いながら、最初のご相談から完了まで、できるだけ負担の少ない流れでお手伝いしております。

まず、やり取りはすべて秘密厳守で行います。ご相談内容や個人情報は外部に一切開示いたしません。連絡手段も、ご希望に応じてメール中心・チャット中心など柔軟に調整いたします。お仕事やご家庭の状況でまとまった時間がとりにくい方には、短いメッセージの往復で段階的に確認を進める方法もご提案いたします。

梱包資材については、ドールの体型・姿勢・付属品の有無に合わせて特注サイズの段ボールを手配可能です。強度・緩衝材の量・目立たない外装など、実務的な安全性とプライバシー配慮の両立を重視しています。標準的な手配期間はおよそ1週間から10日です(工場の休業期・繁忙期には数日の前後が生じる場合がございます)。お急ぎの事情がある場合は、代替案(汎用箱+追加緩衝材の組み合わせ等)をその場でご提案し、無理のない方法で前に進められるよう調整いたします。

発送先について重要なお願いが一つございます。現在、受け取り拠点は大阪市旭区に加え、守口市にも増設しておりますが、**どちらへお送りいただくかは「決済完了後にお届けするご案内メールに記載の住所」**が正式な指定先となります。誤送を防ぐため、必ずそのメールの宛先をご確認のうえ、記載された住所にお送りください。状況に応じて最適な拠点をご案内いたしますので、お客様側での事前の仕分けや判断は不要です。

作業の進め方は、(1)ご相談→(2)概算費用と流れのご提示→(3)決済→(4)資材手配・発送→(5)お客様による梱包→(6)当方での受領・最終処理→(7)完了報告、という順序が基本です。梱包がご不安な方には、写真や図での梱包ガイドをお付けします。関節部の養生、首・手首など応力がかかりやすい箇所の保護、付属品の分包・固定、箱内の空隙充填のコツまで、実務的なポイントを分かりやすくご案内いたします。重量がある場合や階段しかない環境など、物理的なハードルがあるケースも遠慮なくお知らせください。可能な範囲で搬出方法や日時の調整をご提案いたします。

「長く一緒に過ごしたものを手放す」には、感情の整理という大切な過程があります。処分は、忘れてしまうためではなく、思い出に形を与えてそっと区切る行為だと考えています。迷いが残る段階では、すぐに決めなくても構いません。費用や手順だけを確認して、気持ちの準備が整ってから再度ご連絡いただく形でも大丈夫です。やり取りは急かしません。お客様のペースを最優先にいたします。

外装・伝票の記載についても、中身が推測されにくい表記とし、受け取り側での呼び出しや掲示が生じないよう配慮いたします。職場やご家族に知られたくない事情がある場合には、時間帯指定・営業所留め等の選択肢も含めて、環境に合わせた方法を一緒に検討いたします。

なお、料金面はサイズ・重量・搬出条件により変動がございますが、見積りは無料です。想定より費用が上振れそうな場合は、先に条件変更(分解の有無、資材再利用、配送方法の再設計など)をご提案し、納得のいく形で進められるようにいたします。

最後に、繰り返しになりますが、発送先は決済後のご案内メールに記載の住所が正です。旭区・守口市いずれの拠点も、受領から最終工程まで一貫して非公開対応で進めます。本日も通常どおりご相談を承っております。小さな疑問からで構いません。思い出に敬意を払いながら、安心して手放すための一歩を、ていねいにお手伝いさせていただきます。

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