年末が近づき、少しずつ大掃除を始めることにしました。いつもは目を背けてしまうクローゼットや押し入れの奥を整理するのは少し気が重い作業ですが、それでも一度始めると意外と楽しい発見があるものです。今日はその中で、とても懐かしいものを見つけました。
それは、学生時代に使っていた日記帳でした。少し色褪せた表紙をめくると、そこには当時の私が書いた拙い文字とともに、あの頃感じていた喜びや悩みが綴られていました。部活で失敗したことに涙した日や、友人と笑い転げた日々のことなど、忘れていた記憶が一気に蘇りました。その一つ一つを読み返しているうちに、当時の自分がどんなふうに物事を感じ、どれだけ真剣に向き合っていたかを改めて思い出し、少し照れくさいような、でも温かい気持ちになりました。
さらに奥を探していると、昔買ったフィギュアや趣味で集めていた小物がいくつか出てきました。それらはすっかり存在を忘れていたものですが、見つけた瞬間に「あの時こんなものに夢中だったな」と懐かしさが込み上げてきました。これらの物たちは、当時の自分の興味や大切にしていたものを象徴しているようで、捨てるべきか悩みますが、もう一度改めて大切に保管することにしました。
一方で、ラブドールの処分に携わる私の仕事においても、こうした「思い出の品」という側面が強く感じられることがあります。依頼者の方々が処分を決意する際、多くの感情が伴うことを目の当たりにします。その中には懐かしさや愛着、あるいは新しいスタートへの覚悟など、さまざまな思いが詰まっていることを実感します。だからこそ、ただの「物」として扱うのではなく、依頼者の方々の心に寄り添う対応が必要だと改めて感じました。
大掃除は物理的に部屋をきれいにする作業ですが、こうして懐かしいものを見つけることで、心も少し軽くなるような気がします。今年の大掃除では、部屋を整理するだけでなく、昔の自分と向き合いながら今の自分を見つめ直す時間にもなりそうです。そして、こうした経験を通じて、私自身もお客様に寄り添う仕事をより丁寧に続けていきたいと感じました。
今年もあとわずか。大掃除を通じて過去の自分と対話しながら、すっきりとした気持ちで新しい年を迎えたいと思います。