今日は1月17日。阪神・淡路大震災が発生した日から、ちょうど30年が経ちました。あの日のことは今でも忘れられません。私は大阪に住んでおり、被害こそありませんでしたが、未明に突然の強い揺れに襲われ、恐怖で目を覚ましたのを覚えています。布団の中で固まりながら、家が軋む音や揺れの大きさに「これはただ事ではない」と直感しました。
当時はまだ高校生でしたが、すぐにテレビをつけると、神戸の映像が飛び込んできました。倒壊した建物、燃え上がる街、助けを求める人々。ニュースのアナウンサーも動揺を隠せず、刻一刻と被害の深刻さが明らかになっていきました。大阪では揺れこそ大きかったものの、幸い私の家には被害がなく、家族も無事でした。しかし、神戸の惨状を見て「ほんの少し震源が違えば、私たちも同じ状況になっていたかもしれない」と思うと、胸が締めつけられるようでした。
阪神・淡路大震災(1995年1月17日)
概要
阪神・淡路大震災(はんしん・あわじだいしんさい)は、1995年(平成7年)1月17日午前5時46分52秒に発生した大地震です。震源は**兵庫県南部(淡路島北端)で、マグニチュード(Mj)7.3、最大震度7(兵庫県神戸市・淡路島)**を記録しました。都市部を直撃したため、大規模な被害が発生し、多くの人命が失われました。
1. 地震の詳細
発生日時:1995年1月17日(火)午前5時46分52秒(JST)
震源地:兵庫県南部(北緯34.6度、東経135.0度)
震源の深さ:16km
地震の規模:マグニチュード7.3(Mw6.9)
震度:
震度7(神戸市、芦屋市、西宮市、淡路島北部)
震度6(大阪府、奈良県、徳島県の一部)
震度5(近畿・中国・四国地方広範囲)
断層のタイプ:活断層型(横ずれ断層)
野島断層(淡路島)を中心に発生
約60kmの範囲に断層がずれ動いた
2. 被害状況
(1) 人的被害
死者数:6,434人
負傷者数:約43,792人
行方不明者:3名
住宅被害:
全壊:約10万棟
半壊:約14万棟
一部損壊:約40万棟
(2) 物的被害
インフラ破壊:
阪神高速道路の倒壊(神戸市中央区)
鉄道の脱線・高架橋倒壊
電気・水道・ガス・通信網の寸断
港湾施設(神戸港)の大規模損壊
火災:
約300件の火災が発生
神戸市長田区などで大規模火災
ライフラインの停止:
電気:発生当日に130万戸が停電
水道:約120万戸が断水(復旧まで3か月)
都市ガス:約86万戸が供給停止(復旧まで2か月)
この震災は、日本の防災意識を大きく変えました。それまで地震に強いとされていた建物が次々と崩れ落ち、当たり前のように存在していた街並みが一瞬で変わってしまう現実に、多くの人がショックを受けたはずです。その後、耐震基準の見直しや、避難訓練の強化が進められました。私自身も、この経験を通じて「いざというときの備え」を考えるようになりました。
30年が経ち、今の神戸は美しく復興を遂げています。しかし、それは決して簡単な道のりではなかったはずです。家族を失った方々、仕事や家を失い新たな生活を始めた方々、多くの困難がありました。震災が人の人生にどれほどの影響を与えるのかを改めて考える日でもあります。
先日のタヒチの震災で書いたことと被りますが、このような日を迎えると、自分の仕事についても考えます。私は、ラブドールの処分の仕事は一見、震災とは関係のないように思えますが、実は災害後の整理や片付けに直面するお客様もいらっしゃいます。
地震や火災で家を失った方が、やむを得ず大切なものを手放す決断をしなければならないこともあります。また、「いつ何が起こるか分からないから、今のうちに身の回りを整理しておきたい」というご相談も増えています。ラブドールもまた、大切にされてきた存在です。それを処分するのは、物理的な整理だけではなく、心の整理の一環でもあります。
お客様の中には、「これまで一緒に過ごしてきたドールを、適切な方法で手放したい」と考える方が多くいらっしゃいます。そのお気持ちを大切にしながら、誠実に対応するのが私の役目です。本日も変わらず営業しておりますので、どのようなご相談でもお気軽にお問い合わせください。
震災は、日常の大切さを改めて気づかせてくれます。私たちの暮らしは、決して当たり前ではありません。今日を大切に生き、また明日へと歩んでいきたいと思います。