世界動物の日に思う――言葉を交わせない相手と暮らすということ

「Goods-Bye」からのお知らせ・ラブドール処分屋店主の雑記

今日は「世界動物の日」です。

毎年10月4日は、世界中の動物たちについて考え、その福祉や保護に目を向ける「世界動物の日(World Animal Day)」とされています。

動物という言葉から、まず犬や猫などの身近な存在を思い浮かべる方も多いでしょう。

家族として一緒に暮らしている人もいれば、飼ってはいなくても、散歩中の犬を見かけて少し和んだり、窓辺にいる猫をつい眺めてしまったりすることがあります。

考えてみれば、人間はずいぶん昔から動物と一緒に暮らしてきました。

犬や猫だけではありません。

牛や馬は人の仕事を助け、鶏は食べ物をもたらしてきました。もっと身近なところでは、街路樹にとまる鳥や、夏になれば現れる蝉、秋の夜に聞こえてくる虫の声まで、私たちの暮らしの周りにはいつも人間以外の生き物がいます。

それなのに、彼らが何を考えているのか、本当のところは分かりません。

犬が尻尾を振っている。

猫がこちらをじっと見ている。

鳥がベランダにやって来る。

人間はその姿を見ながら、「嬉しいのかな」「お腹が空いているのかな」「警戒しているのかな」と想像します。

言葉を交わせないからこそ、相手の様子を見る。

これが意外と大切なことなのかもしれません。

人間同士なら、言葉があります。

「暑い」

「疲れた」

「嫌だ」

「嬉しい」

そう言えば相手に伝わるはずです。

ところが、言葉があるから必ず分かり合えるかというと、そうでもありません。

同じ言葉でも受け取り方は違いますし、言いたくても言えないこともあります。

逆に、何も言わなくても表情を見れば分かることもあります。

そう考えると、人と動物の違いは、思っているほど単純ではないのかもしれません。

大阪の街を歩いていると、いろいろな動物を見かけます。

朝には鳥の声が聞こえ、夕方になると犬を散歩させている人とすれ違います。たまに、どこから来たのだろうと思うような猫が路地からこちらを眺めていることもあります。

人間からすれば「大阪の街」ですが、彼らにとっても同じ場所が生活の場所なのでしょう。

人間のためにつくられた道路。

人間のために建てられた家。

人間のために整備された公園。

その隙間で、たくさんの生き物が暮らしています。

世界動物の日というと、「動物を大切にしましょう」という言葉だけで終わってしまいがちです。

もちろん、それは大切なことです。

ただ私は、それと同時に「自分とは違う存在にも事情がある」と想像する日でもいいのではないかと思います。

自分には理解できない行動にも、相手には相手なりの理由がある。

これは動物だけではなく、人との付き合いにも当てはまります。

世の中には、自分には理解できない趣味や好みもあります。

大切にしているものも、人によって違います。

他人から見れば何でもない物でも、持ち主にとっては長い時間を一緒に過ごした、簡単には捨てられない物かもしれません。

仕事柄、ラブドールの処分についてご相談をいただくことがあります。

単なる大型ごみのように思われるかもしれませんが、実際にお話を伺っていると、そう簡単ではないことがあります。

長く所有していたものを手放すことに迷いがあったり、人には知られたくない事情があったり、「どう処分したらいいのか分からない」という不安があったりします。

そのため当方では、ラブドール処分について秘密厳守でご相談やお見積もりを承っています。処分すると決めていなくても、サイズや費用、方法について分からないことがあれば、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

物に対する思い入れを、他人が決めることはできません。

それもまた、「自分とは違う相手の気持ちを想像する」ということなのだと思います。

話を動物に戻すと、動物と暮らすことには楽しいことばかりではありません。

食事を用意する。

掃除をする。

病気になれば病院へ連れていく。

旅行に行くにも考えなければならない。

そして、いつか別れがやって来ます。

かわいいという気持ちだけでは引き受けられないものがあります。

だからこそ、一緒に暮らすということには責任があるのでしょう。

これは、人間が動物より偉いからではありません。

言葉で「お願いします」と言えない相手を、自分の都合で生活の中へ迎えるからこそ、その命に対して責任を持つ。

そこには、単なる愛情とは少し違うものがあるように感じます。

十月に入り、大阪もようやく秋らしい空気を感じるようになりました。

夏の間、あれほど賑やかだった蝉の声は聞こえなくなり、夜には別の虫の声が聞こえてきます。

季節が変われば、そこにいる生き物も変わります。

人間がカレンダーを見ながら「秋になった」と言うずっと前から、彼らは気温や日の長さの変化を感じ取っているのでしょう。

人間だけが、この世界で暮らしているわけではない。

当たり前のことですが、普段はあまり考えません。

言葉を話すもの。

言葉を話さないもの。

身近なもの。

普段は気づかないもの。

いろいろな存在が同じ場所で暮らしています。

すべてを理解することはできなくても、「自分とは違う事情があるのかもしれない」と想像することはできます。

世界動物の日。

今日は街で見かける小さな生き物たちを眺めながら、そんなことを考えてみたいと思います。

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